お片付けラボコラム
片付けが苦手なADHDの人の共通点 | 部屋をきれいにする対策も解説
2024年08月30日
発達障害の一種であるADHDを持つ人は、落ち着きがない以外に物をどこに置いたのかを忘れたり、次から次へと頭に新しいアイデアが浮かんで、前に考えていたことを忘れたりするといった特徴が見られます。
生き辛さを感じることも多い反面、ADHDの人は好きなことや興味があることに対して、疲れてしまうほど集中して取り組むことができることが近年注目されるようになってきました。
一方で、周囲と良好な人間関係を築くことが難しいADHDの人は、部屋がゴミ屋敷になっても頼れる人がおらず、孤立したり鬱病といった精神疾患を併発して悩んだりするケースもあります。
今回は、片付けが苦手なADHDの人に多い共通点と部屋をきれいにする対策をご紹介します。
目次
ADHDの人によく見られる3つの特徴
ADHDは、「注意欠如・多動症」とも呼ばれる発達障害の一種です。
不注意と多動性・衝動性という両方の特徴を併せ持っている場合もあれば、どちらか一つという場合もあります。
近年、生活や仕事に多少の支障があったとしても障害とは認められない程度である「グレーゾーン」と呼ばれる人や、自分がADHDだと知らずに生きづらさを抱える人が注目されています。
ADHDの原因は、未だに解明されていない一方で、遺伝的要因や出産時のトラブル、環境ホルモンからの何らかの影響ではないか?と考えられているようです。
「大正健康ナビ」によると、ADHDの人に男女比に大きな差はないものの、子どもの約5%、大人の約2.5%の割合で症状があるとされます。
ここでは、ADHDの人によく見られる3つの特徴について解説します。
1.多動性
ADHDの人に多く見られる多動性とは、興味がないことには全く関心を示さない行動を指します。
手足をそわそわさせたり貧乏ゆすりをしたりするため、幼少期にはしつけの問題にされたりすることもあるようです。
多動性には、このような言動があります。
・集中力が続かない
・物を失くしやすい
・ミスをしやすい
・計画を立てて、順序通りに物事を運ぶことができない
2.衝動性
衝動性とは、深く考えずに突拍子もない行動を指します。
多動性と同じく、ADHDの人に多い症状の一つです。
人と話している際、相手がまだ話している途中に頭に浮かんだことを話し出すこともあるため、人から距離を置かれるケースもあるようです。
衝動性は、このような言動にあります。
・じっとしてられない
・静かにできない
・待てない
・衝動的な行動が我慢できない
3.片付けが苦手
ADHDの人は、部屋の片付けが苦手とされています。
不注意と多動性・衝動性が組み合わさることで、片付け作業に集中できなかったり雑貨などを綺麗に収納することが難しくなるからです。
衝動買いをすることも多いなど、片付けが難しくなる理由は、主に5つあります。
・実行力の弱さ
・先延ばし癖
・脳内移動
・過集中
・空間認知能力の低さ
脳内移動とは頭の中をいろいろなことがグルグルと常に渦巻いている状態を、過集中とは興味があることに集中しすぎてしまう状態を指します。
幼少期にADHDの人に多い、不注意や衝動性といった特性に苦労したことがある人も多い一方で、経験や人との関わりを通じることで、心も成長し、少しずつ学んでいくこともあるようです。
部屋の片付けができないことで起こりやすいトラブル
部屋の片付けが難しい場合、時間と共にどんどん物が散らかったり汚れが蓄積していったりします。
汚部屋が悪化することで、ゴミ屋敷に発展することもあるでしょう。
汚い部屋を片付けないまま放置すると、火災や病気になったり、体調不良が慢性化したりすることがあります。
ここでは、部屋の片付けができないことで起こりやすいトラブルについて詳しく解説します。
部屋がゴミ屋敷になりやすい
ADHDの人は、発達障害の中でも部屋がゴミ屋敷になりやすいと言われる発達障害です。
やるべきことを優先して実行することが苦手であるため、「部屋が汚くてまずい」と思っていたとしても部屋の片付けを先延ばしにしてしまったり、こだわりが強さから不用品も部屋に溜め込んでしまったりすることもあるようです。
また、ADHDの人は健常者の人と同じように振る舞うことで、心身ともに疲れきってしまうことが多々あります。
仕事から帰宅した後は、疲れをリフレッシュするために自分の時間を大切にしてしまったり、休日はストレス発散で外出することが多くなったりすることもあるでしょう。
頭のどこかでは「明日は片付けをしよう」「今度こそ部屋を綺麗にしよう」と思っていたとしても、先延ばし癖からなかなか実行に移せないケースもあるようです。
失くし物が多くなる
ADHDの人は、とにかく失くし物が多い傾向があります。
古い情報を忘れやすい脳の機能上、用事ができたため何気なく置いた物から離れた瞬間、置いた物の存在を忘れてしまうことが失くし物が増えることが原因とされます。
仕事で使うバッグの中やスケジュールのチェックを怠りやすく、何をどこにおいたのかといったことも忘れやすいため、日常生活に弊害が起きる場面も多々あるでしょう。
学生である場合は学校の宿題や提出物、社会人である場合は大切な書類や社員証、スケジュールの確認ミスで打ち合わせなどに遅刻したりすることにも繋がりやすくなります。
「出かけたいのに車の鍵がない」「棚の上に置いていた大切な書類がない」といった失くし物が日常茶飯事になると、信用問題にも関わります。
自己肯定感が下がる
部屋が片付けられなかったり失くし物が多かったり、仕事でミスをすることが多いと、注意される機会も多くなる傾向があるため、次第に自信がなくなっていく恐れがあります。
自己肯定感がどんどんと下がり、精神的に追い詰められることもあるでしょう。
幼い頃から忘れ物や落ち着きのない行動が多いADHDの人は、怒られる機会も多いため自分に自信がない人もいます。
大人になってからも怒られたり呆れられたりする機会が多い場合、仕事への意欲が低下したりする恐れもあるでしょう。
ADHDの人は、自己肯定感が下がりやすくなることがあるだけでなく、うつ病やセルフネグレクトになりやすいといった二次的な弊害が出やすいことも問題になっています。
ADHDの人が部屋を片付けられない理由
ADHDの人は、部屋が片付けられないということに対して、怠けているといったイメージを持たれることがありますが、好きで部屋を汚すわけではありません。
自分が片付けができないということに悩む人も多く、部屋を片付けられない理由もいくつかあります。
なぜADHDの人は、部屋を片付けられないのでしょうか?
1.取捨選択できない
ADHDの人は、捨てる物と必要な物の取捨選択ができないことが多くあります。
周りの人から見てゴミ同然の不用品であったとしても「まだ使えるから」「捨てて良いかどうかわからないから」といった曖昧な理由をつけて、捨てずに保管してしまうことが多いのです。
不用品を片付けることが難しいため、クローゼットの中や鞄の中がグチャグチャになっていることもあります。
ADHDの人が捨てる物と必要な物の違いを区別するためには、こまめにメモを取ったり根気良く選別作業を繰り返す必要があると言えるでしょう。
また実行力や優先順位をつけることが苦手であるため、不用品の処分をするために部屋のどこから手をつければ良いのか、どう始めたら良いのかもわからないケースもあるようです。
2.片付けに集中できない
ADHDの人は、部屋の片付けを行っている間にテレビや雑誌などに意識が向き、そちらに熱中してしまうことがあります。
過集中もある場合は、片付け中に何時間も全く別のことに時間を使ってしまい、気がついた時には片付けが終わらずに夜になっていたというケースも少なくありません。
生まれながらの特性であるため、本人ですら改善させることが大変難しいものでもあるのです。
また、ADHDの人は特性上、目の前の楽しいことや興味を引くことはすぐに取り掛かり、面倒なことはどんどん先延ばしにする傾向があります。
部屋の片付けは、作業が地道ですぐに「綺麗になった」という成果が出るわけではありません。
将来得られる結果よりも、今の目先の楽しいことの方が優先度が高くなりやすいため、部屋の片付けに集中できないという事態に陥りやすいのです。
3.物を置く場所が決まっていない
部屋が汚く、少し片付けてもまたすぐに散らかってしまう場合は、物を置く場所が決まっていないことがあります。
ADHDの人は、計画して実行をしようとする力が低い傾向から、物を取り出しやすい場所を探して決めることが難しい傾向があるため、注意が必要です。
また、他にしまっている物と一緒に管理をしたり、何をどこにしまったのかについて覚えておいたりしなければならないことも苦手とされています。
ADHAは、見えなくなった物の存在を忘れてしまうことが多いため、物を出しっぱなしの状態にすることがよくあります。
こういった状況を「良くない」と思っていたとしても、ADHDの人が溢れかえっている物を置く場所を改めて決め、片付けを完了することは大変な重労働と言えるのです。
ADHDの人が部屋を片付けられるようになるにはどうしたらいい?
何度片付けを繰り返しても部屋が綺麗にならない場合、自信がなくなって片付けを行わないようになる恐れがあります。
実は、ADHDの人が部屋を片付けられるようになるためには、いくつかのコツを押さえることが大切になります。
障害ならではの特性に応じたコツを押さえることで、部屋を片付けやすくなる効果が期待できるでしょう。
ここでは、ADHDの人が部屋を片付けられるようになるコツについて詳しく解説します。
1.物をしまう位置を決める
片付けやすい部屋にしたい時は、何をどこにしまうのかをきちんとすることが大切です。
物の管理がしやすいように、まずは物をしまう位置を決めましょう。
よく使う物は取り出しやすい位置にすることで、戻す動作もスムーズに行うことができます。
引き出しの中などに物をしまう場合は、何が入っているのかを見てすぐに思い出せるようにラベルなどを貼ることがおすすめです。
2.新しい物を1つ買ったら古い物を1つ捨てる
部屋にしまうことができる物の量には限りがあるため、できるだけ新しい物を買ったら古い物は1つ捨てることが大切です。
新しい物を買ってばかりの場合、部屋の片付けはどんどん複雑化していく傾向があるため、古い物は処分することで必要以上に物を増やさないようにすることがおすすめなのです。
古い物を捨てるためにクローゼットの中を確認することで、すでに持っている物の再確認をすることもできるでしょう。
買う際に本当に必要かどうかについて、よく考える癖をつけておくことも大切です。
3.タイマーを使って片付けの時間を設定する
片付け作業の区切りをつけるために、タイマーを設定することもおすすめです。
また、ADHDの人は、集中力の持続が難しいため、手間と時間がかかる片付け作業中に、別のことを始めてしまうと自力で軌道修正することは難しい傾向にあります。
10分や20分などタイマーを設定することで、もし片付け作業以外のことに熱中していた場合に軌道修正を行いやすくなるでしょう。
アラームはもちろん、音楽をかけることもおすすめです。
慣れないうちは長時間の片付けを行うことで疲れやすくなるため、まずは10分や15分といった短時間から片付け作業を始めてみることがおすすめです。
4.プロの力を借りることを検討する
ADHDの人が部屋の片付けができずにゴミ屋敷になってしまった場合は、プロの力を借りることも検討することが大切です。
ADHDの人は、たとえやる気があったとしても、優先順位をつけることが不得手だったり片付け作業中に他のことに気を取られやすかったりするため、片付け作業が一向に進まないことが珍しくありません。
1人で片付け作業を行なった場合、収拾がつかなくなることもあるため、プロに依頼して確実に片付けてもらうことがおすすめです。
家族や友人など、部屋の片付けに関して相談できない場合でも、気軽に頼ることが可能になります。
専門業者に片付けを依頼するメリット
散らかった部屋の片付けを専門業者にお願いすることで、たくさんのメリットを享受することができます。
横行する悪質な業者に注意しつつ、きちんとした優良事業所に相談することで、確実かつスピーディーに部屋を綺麗にすることができるのです。
聞かれていること以外に、いろいろな話がポンポンと出てしまうことが多いADHDの人が相談する場合は、作業内容だけでなく、きちんと話を聞いてくれるスタッフがいる業者を選ぶことも検討しましょう。
ここでは、専門業者に部屋の片付けを依頼するメリットについて詳しく解説します。
事前の片付けが不要
プロの片付け業者は数多くありますが、事前の片付け不要と明記しているところも多くあります。
片付け不要の業者の場合、部屋を片付けるために事前にお客様側が不用品やゴミを片付ける必要はないため、業者に丸投げすることが可能です。
ADHDの人は、スケジュールを逆算してやるべきことを実行することが苦手なため、事前の準備が必要な場合、期限までに準備が整わない恐れもあるでしょう。
事前の片付けが不要な業者に部屋の片付けを依頼することで、そういった不安も感じる必要はないと言えるのです。
短期間で確実に部屋が綺麗になる
片付けの専門業者は、複数人の経験豊富なスタッフで部屋の片付け作業にあたるため、最短で当日中に確実に部屋を綺麗にしてくれることもあります。
住んでいる場所や業者側の予約状況によっては、相談の翌日や翌々日に片付け作業を行なってくれる場合もあるでしょう。
お片付けラボは、即日対応が可能な専門業者です。
最短1時間で片付け作業が可能で、スピード対応には確かな自信があります。
専門業者に依頼することで、引越しや部屋からの退去の勧告など差し迫った事情がある場合も、遅くとも数日で部屋をすっきりと綺麗にしてもらえることができるのです。
家電や家具など重い物も処分してくれる
不用品回収も可能な片付け業者は、冷蔵庫やソファなど、1人暮らしの場合処分が大変な大型の家具や重い家電なども回収可能です。
1人では運び出せないほど大きな粗大ゴミが複数ある場合は、回収に慣れているプロに任せることがおすすめです。
無理に部屋から運び出そうとすると、手や腰を痛めてしまう恐れがあります。
人と話すのが苦手だったり、うまく回収品目について説明できるかどうか不安だったりする場合は、公式ラインからの簡単見積もりがおすすめです。
室内の写真と回収希望の粗大ゴミ、お名前、ご住所、ご連絡先を明記して、送信ボタンを押すだけでOKです!
ADHDの人が部屋の片付けができない場合はお片付けラボへ無料相談!
ADHDの人が部屋の片付けをするためには、ハンガーやラックなどを使ってなるべく面倒や動作を減らしたり頑張って部屋の片付けを行なった時にご褒美をあげるなどして、片付けを継続しやすいようにすることも大切です。
どうしても部屋の片付けができず、苦しい時は家族や片付けのプロに相談し、協力してもらいましょう。
お片付けラボは、年中無休で相談が可能な片付けの専門業者です。
頭金0円の分割払いや後払いも可能!
買い物のしすぎなどでクレジットカードが使えない、または持っていないという方もローン払いのご相談が可能になります。
ゴミ屋敷・汚部屋の片付けに強い私たちは、どんな状態のゴミ屋敷でも片付けが可能です。
部屋がゴミだらけで自力で片付けることが難しいというADHDの人は、お気軽にお片付けラボにご相談ください。