ある日突然ガス点検のお知らせが届き、慌てた経験がある人は多いかもしれません。

 

「見ず知らずのガス点検業者に散らかった部屋を見られるなんて恥ずかしい」
「ゴミ屋敷を見られたくないからガス点検を断りたい」

 

このような声が聞こえてきそうです。
しかしガス点検を断るのはおすすめしません。ガスを安全に使用するうえで必要不可欠だからです。
羞恥心から抵抗を感じる人が多いものの、長い目で見れば受けるメリットが大きいといえるでしょう。

 

この記事では、ガス点検前の片付けについて解説します。
これから点検を受ける人に役立つ内容をまとめました。最後まで読めば、事前にどこを片付けるべきか理解できます。

ゴミ屋敷状態のお部屋でもガス点検ができれば問題ない

 

ガス点検とは、法律に基づいて行われるガス設備の安全確認です。
ガス漏れ検査と機器の調査をまとめて「保安点検」と呼び、数年に一度の頻度で行われます。

 

結論を述べると、たとえゴミ屋敷であってもガス設備の点検さえできれば問題ありません。
ただし明らかに点検作業に支障をきたすと思われる場合は片付けるべきでしょう。
具体的にはガス機器の周辺に物が置いてあるようなケースが該当します。

 

これはぜひ覚えておいてほしいのですが、どのご家庭も台所や浴室などは多少汚れているものです。
点検業者は仕事に関係ない部分まで見ないため、それほど気にしなくても大丈夫でしょう。

ガス点検で確認する室内箇所

 

続いては、ガス点検の際に業者がチェックする部分を紹介します。
主に以下の箇所が対象です。

 

・台所の周辺（ガスコンロ、ガス警報機、ガス給湯器など）
・お風呂場や洗面所の周辺（ガス給湯器）
・家の外にあるガスメーター、パイプ

 

屋外のガス機器も対象となりますが、屋内を見られるよりは抵抗が少ないと思われます。
どうしても気になるなら、雑草やゴミなどを撤去しておくと安心ですね。

ガス点検の流れ

 

ガス点検で確認する部分がわかったところで、どのような手順を踏むのか解説します。

 

1. 点検の案内が届く
契約しているガス会社から、実施日の数日前に点検のお知らせが届きます。
「〇月〇日の〇時にお伺いします」と書かれた紙がポストに投函されるケースが多いです。
都合が悪い場合は、ガス会社に連絡して変更してもらいましょう。

 

2. 点検日に業者がくる
指定の日時に業者が訪問し、ガス漏れの有無やメーターの作動状況を確認します。
その他に、給湯器が正常に使えるかもチェックしています。
とくに問題なければ15分程度、ガス管など部品の交換作業があると20～30分くらいで終了です。

 

3. 業者から点検結果を聞く
ガス器具の点検が終わった後に、業者から調査結果の報告を受けます。
お使いのガス機器によっては使用上の注意事項も伝えられるため、きちんと聞いてください。

 

4. 最後に認印を押すorサインして終了
点検結果を聞いたら、書類に認印を押すかサインを書くかして作業が終了します。

 

以上がガス点検の手順です。
先ほどもお伝えしたように、業者は点検が義務付けられている箇所以外はチェックしません。
点検中は仕事に集中しているため、周囲に注意を払っていないはずです。
したがって室内が散らかっていることを理由にガス点検を断る必要はないのです。

ガス点検を断る2つのデメリット

 

ここまでガス点検の概要や流れについて説明してきました。
それでも「ゴミ屋敷だから他人を家に上げるのは抵抗がある」と感じる人がいるかもしれません。
そこで以下では、ガス点検を拒否するデメリットを解説します。

ガスを止められる可能性がある

繰り返しになりますが、ガス点検は法律に基づいて行われます。
もし点検を拒否した場合、何かしらの危険があるとみなされてガスの供給を止められるかもしれません。

 

ガスを使えない生活は想像以上に不便です。
たとえば調理ができなくなったり、お風呂のお湯を沸かせなくなったりと、日常生活に影響します。
ガスは現代人の生活を支える重要なインフラですので、点検を断って使えなくなる事態は避けたいですね。

事故につながる可能性がある

ガス点検では、業者がガス管やその他の部品に異常がないかチェックします。
気づかないうちに器具が劣化していることも想定されるため、やはり有資格者に確認してもらうと安心ですね。

 

点検を断るのは自由ですが、事故が発生した際のリスクを承知しておくべきです。
ガスそのものを吸ってもただちに健康を害するおそれはないものの、引火して火事や爆発が発生するかもしれません。むしろそちらのほうが問題です。
トラブルが起きた時に責任を問われるのは、点検を受けなかった人です。何かあってからでは遅いので、通知が届いたら必ず受けるようにしましょう。

恥ずかしければ事前に片付ける

 

ここまで記事を読んだ人なら、ガス点検をするべき理由を理解できたのではないでしょうか。
点検業者は室内が散らかっていても気にしないとはいえ、見られる側はそう簡単に割り切れません。

 

ゴミ屋敷を見られるのが恥ずかしいなら、ガス点検を受ける前に部屋を片付けましょう。
片付けるといっても隅から隅までピカピカにする必要はなく、点検と関連する場所だけで構いません。

 

【片付けておくといい場所】
・玄関の周辺
・廊下
・台所
・浴室と脱衣場

 

上記の4か所をきれいにしておくと、汚れた部屋を見られるストレスを緩和できるはずです。
点検の通知が届いてから数日の猶予があるので、時間を作って片付けるといいですね。

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