テレビやSNSで話題に上がるゴミ屋敷。「私は大丈夫」と思っていても、誰でも自宅がゴミ屋敷化する可能性があります。本記事では、ゴミ屋敷になってしまう原因やそのリスク、万が一ゴミ屋敷になってしまった時の解決策を紹介します。

ゴミ屋敷とは

 

周囲から見るとゴミにしか見えない物品でも、居住者や所有者にとっては大切な物品である場合も多く、蓄積された物品による居住地を一概に「ゴミ屋敷」と呼べないのが現状です。では、一体どういった状態が他者から「ゴミ屋敷」と呼ばれるのか、詳しく解説します。

どの部屋も足の踏み場がない

一番わかりやすい状況は、床全体が隙間なく物品で埋まって見えない状態で、部屋を行き来するのに障害物が多すぎることです。また、床や椅子に座ろうとした時にも物品が邪魔をしているとゴミ屋敷と言えます。お風呂場やトイレなどでも使用した衣服がそのまま大量に放置されて使えない状況であったり、水回りが使えない状況もゴミ屋敷の特徴です。

ゴミが庭や玄関先など外まで溢れている

周囲から見てすぐに「ゴミ屋敷」と呼ばれる場所は、庭や玄関外まで大量にゴミ袋が積み重なっていたり不用品が放置されていたりします。

家全体に悪臭がする

訪問者が悪臭を感じるほど部屋全体に悪臭が充満している場合や隣人が空調設備から感じ取れるほどの悪臭を放っている場合があります。居住者自身は、悪臭に気づいていないことが多いです。

害虫が大量発生している

溢れかえるほどのゴミには、食後の弁当箱や食べかす、生ゴミなども混ざっています。腐敗した食べ物からは、害虫が大量に発生し、自宅全体が害虫の住みやすい環境になってしまいます。

ゴミ屋敷のリスク

 

自宅がゴミ屋敷になってしまった時、どういったリスクがあるのか具体的にみてみましょう。

健康被害

ゴミ屋敷のような不衛生な環境で長期間すごしていると、体へ悪影響を及ぼします。ゴミ屋敷は大量のゴミや不用品以外にも、ホコリや害虫の死骸なども蓄積されており、アレルギーや感染症、持病の悪化など、健康的な体からかけ離れていきます。またうっかりゴミや不用品の上に転んで、日常生活に支障が出るほどの大怪我を負ってしまうことも考えられます。

周辺住民からの苦情

ゴミ屋敷は、周囲から指摘されることがほとんどです。庭や玄関外までに蓄積されたゴミは、周辺地域の景観を壊すだけでなく、ゴミの悪臭は周辺住民の生活にも悪影響を与えます。大量のゴミをきっかけに、近所トラブルに発展し良好な人間関係が崩れ、孤立してしまうこともあります。

行政からの指導

周辺住民から市町村へゴミ屋敷の苦情が届くと、行政からの指導が行われることがあります。行政の指導により、物品の強制撤去や強制処分などが行われます。

火災や災害時のトラブル

放置されたゴミを起因とする、電気配線の火災事故が発生してしまうこともあります。また、地震や台風などの自然災害で、大量のゴミが避難の妨げになったり二次災害の原因になったりします。

ゴミ屋敷の原因とは

 

誰もが自宅をゴミ屋敷にしてしまう可能性を持っています。ゴミ屋敷を作る5つの原因を詳しくみていきましょう。

片付けができない

居住者本人の性質で、片付けられない人や片付けが下手な人がいます。育った環境が原因の人もいれば、単純に片付け方を知らない人もいます。専門業者の定期清掃を利用したり、家族に助けを借りたり、必要な時に必要なサポートを求められるようにしておくと、自宅のゴミ屋敷化を防ぐことができます。

収集癖がある

趣味で集めていた物品でゴミ屋敷になってしまうケースと心理的な要因で様々な場所からゴミや不用品を収集してしまうケースの2通りがあります。趣味が原因の場合は断捨離で容易に解決しますが、心理的な要因の場合は、家族や医療面からの支援が必要になります。

精神的ストレス

仕事や育児のストレスなど、抱えきれないほどのストレスを受けた時、住居環境にも赤信号が出ます。忙しさのあまりゴミの出し忘れが長期間続き、ゴミが溜まりはじめたら要注意です。

住居環境に無関心

自分が生活する環境にこだわりなく、悪臭や不衛生な部屋に関心がない人もいます。ゴミや不用品にも無頓着なため、「ゴミ」と認識していないこともあります。

療養・介護

認知症や手足が不自由な場合は、ゴミの処分や不用品の片付けが難しく、一時的に自宅がゴミ屋敷になってしまうことがあります。とくに病気の治療中は片付けの体力がないこともありますので、家族や行政などで援助を求められるものは利用するようにしましょう。

自宅がゴミ屋敷になってしまったら

 

自宅がゴミ屋敷になっていると気づいたら、できることは3つあります。

少しずつ片付ける

ゴミ屋敷の最大の問題はそのゴミの山の処理の難しさ。初めに住んでいる市町村のゴミ収集日を確認して、少しずつゴミを処分していきましょう。机の周辺だけ、お風呂場だけ、と部屋を小さく区切ってできる範囲から取り組むのがおすすめです。家族や友達の援助が受けられる人は、まとまったスケジュールで一気に片付けてしまう方法もあります。

行政の力をかりる

各市町村では、ゴミ屋敷対策の相談窓口が設置されています。大量のゴミをどうにかしたいと困った時は、住んでいる市町村へまずは相談してみましょう。

片付け専門業者へ依頼する

片付け専門業者は、迅速にゴミ屋敷へ対応できたり周辺住民に配慮した作業を行ったりと、依頼主であるゴミ屋敷の居住者の要望に合わせた片付けを行っています。自分で片付けるよりも割高になってしまいますが、とにかく早くゴミ屋敷を解決したい人は、片付け専門業者を利用しましょう。

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