お片付けラボコラム
ゴミ屋敷の原因は障害かも?!対処法&治療や悪化を防ぐ方法を紹介
2023年10月24日
「ゴミをゴミ箱に捨てられない」
「いらない物を家にため込んでしまう」
周りの人が心配になってしまうほど、家が物であふれてしまっている状態は、もはやゴミ屋敷と言われてしまっても仕方ありません。
少し前までゴミ屋敷は、社会問題としてテレビでも取り上げられ、居住者が悪人扱いされるようなこともありました。
しかし、最近はゴミ屋敷に関する報道が以前より減っているのではないでしょうか。
それは、ゴミ屋敷への捉え方が少し変わってきているからです。
家がゴミ屋敷になってしまうのは、居住者の障害や病気が深く関係していることが分かってきたことで、各自治体も支援策を考え始めています。
今回は、今ゴミ屋敷で悩んでいる方に向けて、ゴミ屋敷になってしまう原因となる障害・病気や、トラブル、対処法を紹介していきます。
最後には、障害の悪化を防ぐ具体策も説明します。
障害や病気があっても、ゴミ屋敷は片づけることができます。
一人で悩まなくて済むように、この記事を参考にしてみてください。
目次
ゴミ屋敷の原因になりやすい障害・病気
本来捨てるべきものを、きちんと捨てられずに物が家に溜まっていってしまうのは、以下の6つの障害や病気に、当てはまるからかもしれません。
それぞれの障害・病気の特徴と、なぜゴミ屋敷にしてしまうのかを見ていきましょう。
注意欠如/多動性障害(ADHD)
AD/HD(注意欠陥/多動性障害)は、脳の発達に異常がある発達障害です。
・何か行動をしているときに、ふと別のことを思いついて、それまでしていたことを放り出して次の行動してしまう
・1つのことに集中してしまい、周りの音や声を不快に感じてしまう
・足や手などの体の部位を無意識にずっと動かしてしまう
人とは違った行動をしてしまい、周りの人を驚かせてしまったり、あきれさせてしまったりすることがあります。
AD/HDの人の家が、ゴミ屋敷になってしまうのは、集中力の短さや衝動的な行動の多さが理由として挙げられます。
集中力が短いため、ゴミをまとめようと思ってゴミ袋に入れ始めても、次にやりたいことを見つけると、すぐに別のことを始めてしまうため、作業が進まないのです。
また、衝動的に物を買ってしまうことがあるため、不必要なものをたくさん買ってしまうことで家に物が増えてしまうのです。
自閉症スペクトラム障害(ASD)
自閉症スペクトラム障害(ASD)は、コミュニケーションに難があり、こだわりが強いことが特徴的な障害です。
・人に邪魔されたくないルーティンがある
・人と上手くコミュニケーションが取れない
このような特徴があり、症状の重さはいろいろです。
社会生活を送るうえで大切なコミュニケーションを上手く取れないことが多いため、周りに理解してもらう必要があります。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の人の家が、ゴミ屋敷になってしまう理由は、生活のルーティンを簡単には変えられないからです。
こだわりが強いため、「ゴミを分別して捨てる」という行動が、生活のルーティンになければ「自分にとって必要のないこと」と認識されるため、ゴミを捨てずに生活してしまうのです。
うつ病、双極性障害
うつ病は、気分が落ち込み、何もやる気の起きないことが特徴的な心の病気です。
双極性障害は、極端に気分が高揚する躁病と、極端に気分が落ち込むうつ病が交互に出てしまう精神疾患です。
これらの病気に苦しむ人が、家をゴミ屋敷にしてしまうのは、気分が落ち込んで片づける気にならなかったり、後回しにしてしまったりすることが原因だと考えられます。
また、双極性障害の場合、気分が高揚している状態で買い物に行き、正しい判断ができなくなりとんでもない量の買い物をしてしまうことで、片付けきれなくなってしまうということもあるでしょう。
認知症
認知症とは、記憶力や思考力、言語、判断力が徐々に低下してしまう病気です。
・物忘れが激しい
・物の名前や言葉が出てこない
・帰り道が分からない
進行していくと生活に支障をきたすことが多く、年齢を重ねることによって発症するリスクが高くなると言われています。
認知症の人の家がゴミ屋敷となってしまうのは、記憶力や判断力の低下が原因でしょう。
ゴミを収集日に出し忘れて、そのままにしてしまったり、分別の判断がつかないため捨てることを後回しにしてしまったりすることで、家にゴミが溜まってしまうのです。
強迫性障害(OCD)
強迫性障害(OCD)は、自分が思っている行動に反して、特定のイメージや行動を繰り返してしまう障害です。
強迫性障害の人は、物を収集して溜め込む特徴があるため、ゴミ屋敷になってしまいがちです。
・ゴミを捨てることに対して大きな不安を感じたり、罪悪感を感じたりしてしまう
・ゴミを捨てることに過剰に反応してしまい、捨てていいのか何度も確認してしまう
このような行動によって、本来不要になったものを処分するという行動ができなくなってしまっている可能性があります。
ためこみ症
これまで紹介した障害や病気に当てはまらない性格的な症状が「ためこみ症」です。
・物への強い執着がある
・物に対して強い意味合いや感情を結びつけてしまう
・不安やストレスを物を溜め込むことで和らげている
こういった理由から部屋をゴミ屋敷にしてしまうことが特徴的です。
病名をはっきりとさせられないため、医療的なケアは受けづらいでしょう。
ゴミ屋敷で起こりうるが引き起こすトラブルと障害・病気
では、家がゴミ屋敷となることでどのようなトラブルが起きてしまうのでしょうか。
具体的によく起こってしまうトラブルを3つ紹介します。
ご近所トラブル
ゴミ屋敷であることが近所の人に知られてしまうと、悪口を言われたり、傷つく言葉を投げられてしまったりします。
病気や障害の人が家を片づけることはたやすいことではありません。
しかし、近所の人にとっては、ゴミ屋敷が自分の家の近くにあるということは、火災や害虫などの影響を受けるのではないかと、大きな不安材料となってしまうのです。
その結果、これまで挨拶や会話をする仲だった近所の人も、ゴミ屋敷であると分かると、態度を豹変させて威圧的になってしまうのです。
仲間が近寄らなくなる
ゴミ屋敷であることによって、大切な仲間を失ってしまったということもよくあるトラブルです。
職場や学校で仲良くしていた友人が家を訪ねてきて、ゴミ屋敷だと分かった次の日から関わってくれなくなったと嘆かれる方がいます。
「ゴミ屋敷=不衛生」
このようなイメージは付き物です。
多少のだらしなさには寛容な仲間でも、不衛生な環境は許せないという場合は多いです。
仲間を失わないために、ゴミ屋敷には招かないようにした方がよいでしょう。
思わぬ大ケガにつながる
ゴミ屋敷となってしまうと、本来歩くべき床に物が散らばってしまうことがあります。
バランスを崩して、転倒してしまったり、家具にぶつかったりして大けがをしてしまうと、最悪の場合入院となってしまいます。
入院中に家族や同僚が、家を訪れてゴミ屋敷状態になっているのを発見したというのは、よくあることです。
自分のことを自分で管理できるように、足場をしっかり確保して生活できるようにしたいですね。
安全に安心して暮らせる家が一番です。
障害によってゴミ屋敷になった時の対処方法
先ほど紹介した障害に当てはまる人は、以下の2つの方法でゴミ屋敷をきれいに片付けることができます。
身近な人に手伝ってもらう
家族、親戚、親しい友人に片付けを手伝ってもらいましょう。
自分の症状や特性を理解してくれている人に頼むことをおすすめします。
身近な人に手伝ってもらうことのメリットは、安心感です。
障害や病気で悩んでいる方にとって、大きな心の支えとなるのが身近で支えてくれている人です。
手伝ってもらいながら片付け作業を進めることで、使い勝手のいい部屋にすることができます。
ただし、手伝ってくれる人も片付けが上手というわけにはいきません。
・時間がかかる
・人手が必要
・イライラしてしまうことがある
・もめてしまうことがある
・リバウンドしてしまうかもしれない
このようなデメリットをお互いが理解しながら、手伝ってもらうと良いでしょう。
プロの片付け業者に依頼する
もう1つの片付け方法としておすすめなのが、プロの片付け業者に片付けを代行してもらう方法です。
プロの片付け業者に依頼して、要らないものを溜め込んでしまった部屋をスピーディーにすっきりと片づけてもらいましょう。
プロの片付け業者は、ゴミ屋敷の片付けに慣れていますから、依頼をためらう必要もありません。
お片付けラボでは、障害や病気でお困りのお客様にも対応して、ゴミ屋敷の片付け作業を代行しています。
もし症状や特性がはっきりしている場合には、問い合わせの時に伝えておきましょう。
「ADHDの診断が出ていて、片付け作業を集中して行うことができない」
「うつ病を患っていて、片づけて前向きな気持ちになりたい」
診断名やお客様の片付けに対する思いをあらかじめお聞かせいただければ、よりお客様に寄り添った片付けのご提案をさせていただくことが可能です。
信頼できる業者を安く利用するには、選び方のコツを知っておくことが大切です。
以下の記事を参考に、どんな状態でも温かな対応をしてくれる業者を選びましょう。
【家の大掃除を代行業者に依頼すべき人とは?選び方や料金相場まで徹底解説】
障害の悪化を防ぐには
ゴミ屋敷を生み出してしまう障害は、どのように悪化を防いでいくことができるのか、悪化を防ぐための方法を3つ紹介します。
家族による見守りを手厚くする
まずは、精神科や心療内科を受診し、カウンセリングを受けましょう。
自分一人ではなく家族と一緒に受診することで、患者自身が言葉にできないような困りごとを伝えられるうえに、生活面でのサポートの仕方を家族が知ることもできます。
ゴミ屋敷になっている状態について、患者自身が説明すると以下のような混乱が生じてしまいます。
・途中で別の話をしてしまう
・説明しているだけで気分が落ち込んでしまう
・ゴミ屋敷となってしまった深刻さがわからない
症状や特性によっては、医師に上手く伝わらないことがあります。
家族からゴミ屋敷になった経緯や状況を説明することで、症状とのつながりがはっきりと分かることがあるでしょう。
離れて暮らしている場合は、訪問回数を増やしたり、連絡を密に取ることが大切です。
訪問看護を受ける
頼れる人が身近にいない場合は、訪問看護を受けるという方法があります。
訪問看護は、訪問看護師等が患者の家を訪問し、療養生活の看護を行うサービスです。
本人や家族の思いを受けて、在宅しながらの療養生活を応援してくれます。
自宅で看護師・保健師・作業療法士によるケアを受ければ、家の様子が医療機関に伝わります。
ゴミ捨てが出来ていなければ注意を受けますし、同じものを買い集めてしまっている場合にも訪問看護の際に声をかけられて、患者自身が気づかされます。
片付けを意識して生活するのは難しそうと感じるのであれば、訪問看護を利用して自分の家に来てもらうことで、「そろそろ片づけなきゃいけないな…」ということに気づけるでしょう。
定期的な清掃をプロの片付け業者に依頼する
障害や病気の進行で、さらなるゴミ屋敷化が心配であれば、プロの片付け業者を定期的に利用するという方法があります。
片付け業者は、企業が出す不用品を定期的に処分するなど、数か月おきに訪問して不用品を回収することも行っています。
定期的な片付けを依頼することで、「ゴミを溜めてしまうことへの罪悪感」が無くなり、前向きな気持ちで治療に専念できるでしょう。
障害や病気の治療は、簡単にできるものではありません。
部屋は、片付いていた方が、心がすっきりとして、他のことへの集中力も上がります。
じっくりと障害や病気へ向き合ううえで、まずはプロの力を借りるというのも選択肢として知っておきましょう。
障害に寄り添ったゴミ屋敷の片付けをご希望ならお片付けラボ
今回は、ゴミ屋敷になってしまう原因となる障害・病気について紹介してきました。
・ADHD(注意欠陥/多動性障害)
・自閉症スペクトラム障害(ASD)
・うつ病、双極性障害
・認知症
・強迫性障害(OCD)
・ためこみ症
今回紹介した障害や病気に当てはまる場合も、ゴミ屋敷を片付けることは可能です。
ゴミ屋敷によるトラブルが起きないように、片付けはできるだけ早く取り組みましょう。
障害や病気を一人で抱え込もうとせず、家族に頼ったり、訪問看護や定期的な片付け業者を依頼したりして、周りと関わりをもちながら助けを求めましょう。
実績・実例紹介
作業内容:ゴミの片付け、不用品回収、清掃
作業員人数:3名
作業料金:頭金0円の分割払い
埼玉県久喜市のお客様からのご依頼でした。
ADHDをお持ちのお客様は、とにかく片付けが苦手で物の管理も苦手、出したものは出しっぱなしで、ゴミ捨てもせずに次々と新しい物を買い足してしまうため床は足の踏み場もない状態でした。
片付けようとしてもやる気が起きなかったり途中で違うことを始めてしまったりするため、ご自分を責めてしまうことも少なくないそうです。
大切な物もすぐに失くしてしまうため、困ることが多いとのことでした。
今回は管理会社からゴミ部屋状態を解決するように言われてしまったため、複数の清掃業者に相談した結果、お金が無い状況でも頭金0円で分割払いが利用できる「お片付けラボ」にご依頼をいただくこととなりました。
お片付けラボでは、障害を持ったお客様のお部屋の片付け実績が多数あります。
また業界では珍しい分割払いや後払いが可能な片付け業者です。
障害や病気にお悩みで部屋を片付けるなら、お片付けラボにご相談ください。