お片付けラボコラム
【2023年】ゴミ屋敷の全国数は増えている?ゴミ屋敷撤去が難しい理由と共に解説
2023年09月22日

「ゴミ屋敷の全国数を知りたい」
「ゴミ屋敷が誕生する理由ってなに?」
ゴミ屋敷の全国数は調査によって判明しており、都道府県ごとの改善率などもわかっています。
ゴミ屋敷に関する問題はいつ自分に降り掛かってくるかわからないため、今から情報を集めておくといざという時にスムーズに対応できるでしょう。
今回は全国のゴミ屋敷件数や、ゴミ屋敷が誕生する理由を詳しく解説します。
目次
全国のゴミ屋敷数は過去5年で5,000件以上
平成30年度から令和4年度までの過去5年における全国のゴミ屋敷事案は、合計で5,224件にも上ることが判明しました。
これは環境省環境再生・資源循環局が令和5年3月に発表した「令和4年度「ごみ屋敷」に関する調査報告書」によるものです。
全国すべての自治体1,741市区町村が調査対象となっており、ゴミ屋敷を認知していると回答したのは全体の38%となる661市区町村でした。
ゴミの撤去ができたのはおよそ半数
調査で判明した5,224件のゴミ屋敷のうち、行政によって撤去できたのは約半数の2,558件。
改善できた割合は都道府県によって大きく異なり、広島県が74.6%と最も高く、次いで愛知県72.9%、鹿児島県71.1%と続きます。
一方、改善割合が最も低かったのは、山形県の3.9%でした。
改善に至った理由には「原因者への助言・指導」や、「関係機関の連携による包括的支援」などが挙げられています。
地域によってゴミ屋敷への対応率は違うものの、社会全体での取り組みは進展していることが伺えます。
ゴミ屋敷の定義は都道府県によって変わる
ゴミ屋敷の定義は都道府県ごとに違います。
以下に一部を抜粋するので、参考としてご覧ください。
・地域の環境美化を損ねるもの
・適正な管理がされていない廃棄物等、繁茂した雑草又は樹木により、土地又は建築物の周辺住 民の健康を害し、生活環境に著しい支障を及ぼし、又はそのおそれがある状態
・建物等が管理不良状態にあるとき又は管理不良状態になるおそれがあるとき
・衛生上有害となるおそれのある状態
・自己が所有し、占有し、又は管理する土地及びその周辺に廃棄物又は他人の遺棄に係る廃棄物 を長時間堆積し、環境上不良状態にすること
・空き缶、吸い殻等が散乱している状態、雑草等が無秩序に繁茂している状態 ・廃棄物等が長期間放置されている状態
ゴミ屋敷の定義は、地域の外観を損ねるものや衛生状態に悪影響を与えるものなど様々です。
ゴミ屋敷が多い都道府県はどこ?
令和4年度「ごみ屋敷」に関する調査報告書によると、平成30年度から令和4年度までの過去5年においてゴミ屋敷の認知数が一番多かったのは東京都の880件でした。
このうち約6割程度は改善され、資料がリリースされた時点では355件まで減少しています。
地域ごとの取り組みの違いなども考慮すると一概には言えませんが、2番目にゴミ屋敷が多い愛知県の538件と比べて、ゴミ屋敷の数は東京都がダントツで多い結果となりました。
ゴミ屋敷住人に罰則を設けている自治体もある
ゴミ屋敷についての条例を制定する自治体のなかには、同時に罰則規定を設けていることもあります。
その理由は、「罰則規定によって地域環境の悪化を防ぎたい」「義務履行の実効性を持たせたい」といった理由によるものです。
一方、「強制的な手法は根本的な解決にならない」「対象者自ら問題解決に向かうよう支援することが大切」といった理由から、規定を設けていない自治体も多く存在します。
ゴミ屋敷についての方針は自治体ごとに異なるのが現状ですが、罰則の有無に関わらず地域住民の生活をより良いものにするための取り組みを行っている自治体が多いことは間違いありません。
このような動きに沿って、住民一人ひとりもゴミ屋敷をなくすための行動を起こせると、さらに暮らしやすい社会の実現に近づくでしょう。
ゴミ屋敷が誕生する様々な理由を解説
ゴミ屋敷が生まれる理由として特に挙げられる以下の3つを解説します。
ゴミが増えやすい生活習慣
ゴミ屋敷住人の多くは、ゴミが増えやすい生活習慣が身についてしまっています。
たとえば、以下のような習慣は自宅をゴミ屋敷化させかねません。
・空になったペットボトルやお弁当の容器を数日間部屋に放置してしまう
・必要以上に物を購入し、使わなくても破棄せず放置している
・気分が乗った時にしか掃除をしない
・極度の潔癖症でゴミに触れられない
・仕事が忙しすぎてゴミを片付ける時間がない
ゴミ屋敷清掃の依頼者から話を聞くと、自宅がゴミ屋敷化したほとんどのケースでは上記のような理由がきっかけとなっています。
これらの習慣は、仕事の多忙さなどよってやむを得ず身についていることもあれば、片付ける気力が湧かないことが数日続き、そのまま習慣化してしまうなど様々です。
発達障害や精神疾患
発達障害や精神疾患は生活習慣に大きな影響を与え、自宅をゴミ屋敷化させる原因となることがあります。
たとえば、ADHD(注意血管・多動性障害)の患者は、集中力の欠如や高い衝動性によって物の整理整頓やゴミの処分が適切に行えなくなり、自宅がゴミ屋敷化するリスクが高まります。
また、ASD(自閉症スペクトラム)患者には、対人コミュニケーションの困難さや特定分野への固執といった特性が見られるのが特徴です。
これにより特定の物への執着が強くなり、不要な物を捨てることができずに物が溜まってしまうケースがあります。
精神疾患であるうつ病では気分の大きな変動が生じるため、日常的なタスクへの取り組みが困難になり、ゴミの処分や整理が疎かになることで、少しずつゴミ屋敷化が進行していきやすいです。
これらの障害や疾患による行動の制限は、適切なケアやサポート、治療を行わないと改善できません。
ゴミ屋敷自体の片付けを行っても、本人の課題解決を図らないとゴミ屋敷が再発しかねないため、時間をかけて確実に改善を図ることが大切です。
認知症
認知症は、記憶、思考、判断などの認知機能が低下する病気で、主に高齢者のゴミ屋敷問題の原因となります。
認知症を発症すると様々な症状があらわれますが、特に以下の2つの症状は自宅のゴミ屋敷化を大きく進行させる可能性があります。
・記憶障害
認知症の中で最も一般的な症状である記憶障害は、様々な記憶が抜け落ちてしまう症状です。
ゴミの分別方法や廃棄場所を忘れてしまうことで、徐々に自宅内のゴミが増加していきます。
・実行機能障害
実行機能障害を発症すると、やるべきことのプロセスを考え、その通りに行動するということができなくなってしまいます。
要するに計画的な行動が困難になる症状で、分別したゴミを適切に破棄する日々のルーティンが行えなくなることで、捨てられなかったゴミが自宅を埋め尽くしていきます。
認知症は進行を遅らせるものの、根本的な回復は望めません。
そのため、認知症を発症した方が整理整頓された家で健康的な生活を送るには、家族や介護者の支援が必須です。
認知症によるゴミ屋敷問題の解決方法は、以下の記事でも詳しく解説しています。
もし周囲にゴミ屋敷で悩む方がいる場合は、参考としてご覧ください。
【ゴミ屋敷化は認知症が原因?認知症患者のゴミ屋敷問題を解決する方法を解説】
ゴミ屋敷に効果的なアプローチ方法
ゴミ屋敷問題はデリケートな問題です。
ケースごとに適切な解決方法を選択し、トラブルに発展しないよう注意しましょう。
近隣にゴミ屋敷がある場合は大家や自治体に相談する
近隣にゴミ屋敷がある場合は、大家や自治体に相談することを優先しましょう。
一人で対処したり、住民に直接クレームを入れたりすることは、さらに大きなトラブルに発展させる原因になりかねません。
悪質なケースだと、ゴミ屋敷の住人が注意してきた人に対して嫌がらせや危害を加えることも考えられます。
自分や家族の身を守るためにも、適切に対処できる第三者を通してゴミ屋敷問題の解決を図ることが大切です。
また、素早く確実に解決への道を開くという意味でも、一定の力を持つ大家や管理会社、自治体への相談が効果的です。
家族がゴミ屋敷に住んでいる場合は原因から対処する
家族や知人の家がゴミ屋敷になった場合、単に片付けを行うだけでは問題の根本的な解決とはなりません。
ゴミ屋敷が誕生する背景には、様々な原因が考えられます。
ストレスや人間関係、仕事の悩み、生まれ持った発達障害による特性や精神疾患による気分の変動など、多伎にわたる要因が影響しています。
仕事のストレスが原因なら転職や一時的な休養の検討をしたり、精神的な問題がある場合は医療機関でカウンセリングや治療を受けたりすることが必要です。
真の意味でゴミ屋敷問題を解決するには、荒れた自宅そのものではなく原因へのアプローチが重要となります。
ゴミ屋敷の掃除自体は業者への依頼が効率的
ゴミ屋敷には通常の家庭ゴミの何倍も悪臭を放つゴミが積み重なっていたり、人が住む家とは思えないようほど害虫が潜んでいたりします。
足場や衛生状態も悪く、怪我や感染症の危険性を考えると、個人での対応は間違っても推奨できません。
しかし、身近な人がゴミ屋敷に住んでいたら、解決してあげたいと思うのは当然です。
素早く安全に問題の解決を図るなら、清掃技術を持った専門業者へ依頼してみてください。
このような業者は1年に1万件以上のゴミ屋敷清掃を請け負うこともあり、大量のゴミや不用品の処分はもちろんのこと、部屋の隅々までの清掃や、こびりついて落ちない汚れのクリーニングまで迅速に行えます。
ゴミ屋敷に住み続けることは当人の精神を半強制的に塞いでしまい、問題の解決を遅らせかねません。
お片付けラボでも最速で依頼当日にお客様の自宅に伺い、基本的には当日中、最長でも3日程度で片付け作業を完了させることが可能です。
最大60回までの分割・後払いにも対応しているので、どんな時でも安価で利用いただけます。
相談・お見積もりは何度でも無料なので、気になる方は公式LINEからお気軽にご連絡ください。
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ゴミ屋敷を強制的に片付けることは難しい
すぐにでも対処したいゴミ屋敷ですが、実は強制的に片付けを行うことは行政でも困難です。
その理由を解説します。
行政代執行の場合でも片付けるまで数年かかる
行政代執行は、空き家やゴミ屋敷のような何かしらの問題が確認された物件に対し、行政が直接介入して措置を行う手段のことです。
この措置は依頼すればすぐに実施されるわけではありません。
まずは事前訪問や勧告が何十回も行われ、それでも改善が見られない場合のみ行政代執行によるゴミの撤去が開始されます。
多くのケースで勧告から実際の撤去まで数年を要していることから、行政の力を用いてもゴミ屋敷問題はなかなか解決できないことがわかります。
分譲マンションでも簡単に退去命令は出せない
分譲マンションでのゴミ屋敷問題を解決するのも困難です。
近隣住民が迷惑を被るような状況が生じても、区分所有法に明確に違反していない限り退去命令は出せません。
ゴミ屋敷によって他の住民の「共同の利益」に反する行為が確認された場合、管理組合の理事長によって専有部分の使用禁止請求や、極端なケースとしては物件を強制的に競売にかけることができます。
しかし、これらの請求を行うには、必ず裁判を起こす必要があるのです。
ゴミ屋敷によって数多くの住民が迷惑を被っていても、区分所有法を明確に違反していると認められない限りは対処が難しいのが現状となっています。
マンションといえど専有部分は区分所有者のものなので、賃貸物件のゴミ屋敷問題と比べてより多くの時間や労力を要してしまうのがネックとなっています。
ゴミ屋敷の全国数はまだ増える可能性!一人ひとりがゴミ屋敷をなくす意識を持とう
ゴミ屋敷は生活習慣や発達障害、認知症などを中心に様々な理由から発生します。
ゴミ屋敷自体を綺麗にしても、上記のような原因に対処しないことには根本的な解決は目指せません。
ゴミ屋敷への逆戻りによって本人が自信を失わないためにも、家族や周囲の人々、時には医療機関なども含めて、適切にサポートを提供することが大切です。
また、超高齢化社会が進む日本では、今後さらにゴミ屋敷が増加する可能性があります。
地域社会からの孤立がゴミ屋敷を生むケースも多いため、可能な限りで地域社会の繋がりを保つ意識を心がけると、住みやすい環境作りにも貢献できますよ。
ご実家や親戚宅がゴミ屋敷化したらお片付けラボにお任せ
もしご実家や親戚宅がゴミ屋敷化した場合は、一刻も早い解決を望みますよね。
しかし、住むのも難しいくらいゴミが散乱すると、一般の方々だけで対処するのは非常に困難です。
「散らかりすぎて手を付けられない」「ゴミを長年放置したことで臭いまで染み付いている」
こんな悩みを抱えた時には、片付け専門業者の「お片付けラボ」をご利用ください。
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片付けサービスの料金について不安を抱える方もいるかもしれませんが、お片付けラボは最大60回の分割・後払いに対応しており、頭金も一切頂戴していません。
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分割払い事例!相続したご実家の片付け実績紹介
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・作業内容:相続した実家の遺品整理、片付け
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簡単には捨てられない大型の家具や調理器具などの回収と、床の汚れ落としを実施して今回の依頼は終了です。
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